今回は、「女性が活躍できる職場を目指して」の第5回目。
今回で、このテーマでのお話は最後とさせていただきます。
次回からは、別のテーマでお話していきます。
せっかく女性活躍に取り組んでも、成功する場合ばかりではありません。
当然、失敗に終わることもあります。
ただ、失敗には、いくつかの決まったパターンがあります。
今回は、その失敗のパターンについてお話していきます。
ケース1
女性の少ない部署に女性を大量に配置して、部署内の女性比率を高めたとします。
ここまでは、立派なポジティブ・アクションとしての取り組みです。
しかし、その部署が、毎日深夜まで残業を行わなければならない職場だったり、接待などで夜遅くまで取引先の相手をしなければならないような場合、多くの女性は辞めていきます。
男性中心だった頃の働き方を変える必要があります。
長時間労働の見直し。
その仕事は、残業してまで行うべき仕事なのか?
もっと生産性を上げる仕事の仕方はないのか?
無駄な仕事を行っていないか?
残業有りきで、日中ダラダラと仕事してないか?
とにかく、業務の見直しを行って、長時間労働を改善していかなければなりません。
たしかに、残業代を稼ぎたい人や、会社以外に居場所がなくてダラダラと残業を行っている人、残業を行うことこそ会社への忠誠心の証だと思っている人等々、残業を行う理由も人それぞれです。
彼らにとって、長時間労働の改善などもっての外。
しかし、長時間の過重労働をせざるを得ない業務の中で、体を壊したり心を病んだりしている人も多くいます。
そのような職場に、女性が定着するはずもありません。
ご主人やお子さんのいる女性だけではありません。
合コン行く暇さえない職場には、独身の女性でも定着しません。
女性だけではなく、若い男性も定着しません。
ワークライフバランスの実現できない職場には、女性も若者も定着しません。
化石のような価値観を抱えた中高年者と一緒に働いてくれるような女性や若者はいません。
このまま今の働き方を続けていれば、御社は化石だけになっちゃいますよ!
見直すなら、今です!
そして、接待の場での、セクハラ行為についても注意していく必要があります。
そもそも、二次会・三次会までの接待が必要なのかも問うべきです。
ケース2
女性管理職比率を高めるために、優秀な女性を続々と管理職に登用したとします。
これも、立派なポジティブ・アクションへの取り組みです。
しかし、十分な実力を伴わない女性を登用したり、マネジメント知識が十分でない女性を登用したりすれば、結局、その女性たちは定着せず、降格を望んだり、退職してしまったりします。
それを見ている他の女性社員も、怖気づき、管理職になることを嫌がるようになってしまいます。
まずは、管理職になるための教育から始めましょう。
もともと優秀な女性たちです、教育することですぐに頭角を現すことでしょう。
また、サポート体制を充実させることも必要です。
女性管理職が少ない企業では、女性管理職が孤立しがちです。
相談窓口を設けたり、メンター制度を導入したりすることで、女性管理職をサポートする体制を作っていきましょう。
ケース3
女性活躍に取り組んでいると、いわゆる「昔ながらの価値観に固まった男性社員」からの反発にあいます。
一時的に、社内に軋轢が生じることもあります。
その時に、社長の腹が据わっていなければ、声の大きい連中に押し切られ、女性活躍は頓挫します。
「社長の覚悟」が一番の重要ポイントです。
社長が、不退転の覚悟で臨めば、御社の女性活躍は一気に進みます。
女性活躍への取り組みは、「成功」へと大きく舵を切ります。
社内に「変革」を起こそうとするときは、いつでも「TOPの覚悟」、これが成否を分けます。
女性が活躍することで、様々な効果が現れます。
これらの果実を手にできるかどうかは、
社長!あなたの決断にかかっています。
社長!いつ、覚悟を決めますか?
「今でしょ!」